少女童話第2回公演
夢遊病と嘘とテレビゲーム
1990.3.29〜4.1 駒場アゴラ劇場
<STORY>
目の見えないルビは、普通のOLのA子と、ゲームを作るしか能がないタスクと3人で暮らしている。タスクは人生やる気ない感じの男だが、ゲームの中では、タランテラに噛まれて踊る病気になってしまったお姫様を助けるために、蜘蛛の糸をたどる主人公だ。役立たずのルビを愛しているA子に、ルビはわがままで答えている。3人の暮らしはうまくいっているように見えたが、悪質新聞勧誘員の文がその部屋を訪ねたときから、微妙なバランスは崩れ始める。文に惹かれていくルビと、そんなルビにいらだつA子、無関心を装いながらゲームが思い通りにいかないタスク。街に放火魔の噂が流れ、ルビはA子の部屋を飛び出す。A子はルビを追いかける。タスクは無理やりにでもゲームを終わらせなければならない。そして、文は世界を焼き尽くさなければならない・・・。
<CAST> <STAFF>
ルビ/渡辺/使い魔 川本 道子 作・演出 清水 マリコ
A子/石塚/魔女 石沢 留美 美術 北村 剛史
タスク/高田/主人公 山科 清敬 照明 名倉 美和
文/宮崎/悪役 佐野 豊士  音響 流石 真子
私/お姫さま 斉藤 梨絵  衣装・小道具 少女帯
宣伝美術 深谷 陽
舞台監督 杉山 至
制作 稲垣 菜穂子
永島 玲子
菊池 直子
酒井 浩隆
協力 須恵 真(音響)
奥谷 春彦


公演当時のパンフレットより

本日はご来場いただきましてありがとうございます。

90年代に入り、退屈しのぎにかける情熱もいよいよ激しい今日この頃。
少女童話1年半ぶり、2度目の公演です。

お芝居を、というか、お話を、「なさそうでない話」と「なさそうである話」
「ありそうである話」「ありそうでない話」という分け方でみたとしますね。
作者思うところの今回のお話は、「ありそうでない話」です。
なんて抽象的なことを言って忌みありげですがカッコよけりゃいいやというなげやりな面も多々。
2度目の公演でも、やっぱり、こーゆう小劇場の「演劇」って、なんだかよくわからないので
(少なくとも最近TVなんかでひと口に言う『集団の若いエネルギーが云々』ってやつは違うと思うけど)
(そうだとしてもそーゆうのって嫌いだけど)お芝居という嘘の世界で楽しく遊ぶキモチでいこうと思っています。

ここまでを読み返してみたら、あまりにわがままそうな文章で腹がたったのでフツウのマジメな話。
お話の中にでてくる「タランテラのメロディ」について。
じつは、中世ヨーロッパで本当に流行した舞踏病を治療するための音楽なのです。
なんでも神や悪魔や神秘的なモノと結びつけていた当時は、毒グモが原因で病気が流行したと考えられていました。
実際は、一種の神経症(ヒステリー)のようなものだったと思われます。
また、治療法というのも、音楽を聴くと踊りをやめるというのではなく、逆に踊り続けていくうちに、
心の浄化(カタルシス)をはかるやり方であったとか。
「病気を治す音楽」というモチーフがおもしろかったのでお芝居に取り入れたのですが、こうして書いてみると、
日本の阿波踊りとか、えーじゃないかとあまり変わりませんね。

と、いうわけで。
花粉のとびかう中、アゴラまで足をお運びいただき本当にありがとうございます。
この後しばし、趣味にはしった世界へお付き合いの程、ヨロシクお願い申しあげます。


ちょっとプレイバック

 


ルビ「あたしは世界中の誰よりかわいそうで他人に同情する
余裕なんかないのよ」
(A子)「いいわよね。毎日猫みたいに暮らせて」
タスク「猫には猫の苦労もあるんだぜ」

 

 

 

ただ私は、また、ひとり遊びに戻っただけ。